日記

新潟praha、最高の夜だった。
FORCE OF NATUREのDJは、ヤバすぎた。
ぼくのライブも燃えまくった。とくに2部。

それと、この夜はROSE RADIO初の生ライブ中継の日
スリリングで素敵なライブ放送だった。
これからもこういう企画はやっていきたいと思う。

パーティの夜は美味しいお刺身を食べ、翌日はへぎ蕎麦屋で生涯1、2を争う美味さの卵焼きを食べた。クラブではひさびさにテキーラを死ぬほど飲んだ。
みんなやさしくて、楽しかった。
美しい土地の美しいひとたち。愛と感謝をこめて。

一夜明けて帰りは高速が通行止め。大雨で土砂崩れが起きたのだ。
時間をかけて遠回りして帰る。

東京では『sketch of shimokitazawa』の不良品発生の事故が起きる。買ってくれたお客さんにほんとうに申し訳なく思う。車中でずっと状況の把握と原因の究明につとめる。しかしなかなか状況が掴めない。イライラする。そして同時に心細くなる。途中で携帯とパソコンの充電が切れる。新潟の山道。川は泥のような激流で、そこらじゅうを濃い霧が包んでいた。


深夜、東京に帰ってくる。
明け方まで不良品の問題にかかりきりになる。


朝9時、ハルコを幼稚園に送る。眠いけどこの時間は楽しい時間である。
数日前に中村ジョーくんと沖縄へ行ったとき、彼はぼくにキース・リチャーズは2日間起きててそのあと少しだけ寝るんだって、と教えてくれた。自転車に乗った幼稚園の帰り道、その話を思い出す。

またすこし仮眠。

午後から柳田久美子ちゃんのレコーディングのため芦花公園のスタジオへ。ひさびさのプロデュースの仕事。
最近はライブばかりであまりこういう仕事はやっていない。
自分以外のだれかの音を作るのは、とても緊張する。自分がだれかのプロデュースなんかをできるのかどうか、ずっと自問自答してはいる。でもとりあえず、彼女のことが好きなので、最高のサウンドにしたいと思う。

夜7時からエンケンさんとのセッションのリハーサル。駒沢のスタジオへ。
練習スタジオの重い扉を開くと、マーチンを持ったエンケンさんが座っていて、にっこりと微笑んでくれる。
純音楽の広大な宇宙。ぼくの学校である。
エンケンさんとはちょうど1年前のエンケンさん主催<純音楽の夕べ>のときにセッションをやった。
小1時間くらいいっしょにギターを弾いてうたって、エンケンさんはぼくに「ギターの弾き方がずいぶんパワフルになったねぇ」と言ってくれた。ぼくはただ「ありがとうございます」と言っただけだったが、実は内心メチャクチャ嬉しかったのだ。
来月のエンケンさんとの関西ツアーは、ぼくの音楽人生のなかでのひとつのマイルストーンになると思う。

9時30分。芦花公園のスタジオへ戻る。

不良品問題でいくつかの事実が判明する。流通された不良品の枚数は大量ではなかったことが判明する。原因については、まだわからない。

12時には作業を済ませ、下北沢へ向かう。
深夜、下北沢のど真ん中にあるスタジオで、GREAT 3などのキーボーディストとして名を馳せる高木荘太くんのトラックにボーカル参加。なんと安全地帯のカバー。夏っぽいUKのラヴァーズ・レゲエ・トラック。
深夜の下北沢、ぼくは最高に気持ち良くうたう。ずっとうたってきて、今がいちばんうたうことが楽しい。昔はうたうことにすごくストレスを感じていたような気がする。
ちょっとずつぼくも、なんとか前に進んでいるようだ。



雨のなか、明日がすぐそこで待っている。