日記

このところ、毎日スタジオに入りっぱなし。お昼から始まって翌昼まで続くなんてのはざら。
そんな毎日なので、ライブがある日はすっごくリラックスしてしまう。こないだの登米のLINK OF MUSICなんかはマジで最高だったな。山奥の能の舞台で月明かりの下ゆるーく歌う。ついつい、もう帰りたくないって思ってしまった。
今、スタジオに入ってるのは12月に出る予定のライブ盤の制作のため。
最初はライブ盤だしさささっと作っちゃおうと思ってたのだ。良い演奏だったら、そのまんまでいいじゃないかと。
しかしこれが難航しまくっている。スタジオ盤を作るよりよっぽど難しい。
毎日ぼくはテープに録られたライブ演奏にその日の熱気をなんとかもういちど蘇らせようと四苦八苦している。それに、演奏はスタジオとはまったく違う状況で録られていて、どの音も最高の音質とは言い難い。
そしてなんといっても、自分のライブでの歌を聴くたびに、もう一回歌いなおしたくなるのだ。
日々こんな気持ちの中で揺れている。
こんなに難航するレコーディングは『MUGEN』以来だ。
夜ごと、なぜここまで悩みながら音楽を作っているのかわけがわからなくなる。
当然、酒の量は増える。MUGENのときもスタジオの冷蔵庫にはビールがパンパンに詰まってた。
ぼくは酩酊した眼でロックン・ロールの女神が微笑むのを待っている。