試写会


神保町方面へ映画の試写を観に行く。
消されたヘッドライン』。ラッセル・クロウ主演の政治サスペンス(ちょっとロマンスあり)。
スペシャの映画紹介コーナーで扱うからであるが、基本的にこの映画には全く興味がなかった。
仕事上の義務がなければ、約束してもいいが、ぜったいに死ぬまで観ることはなかったであろう。
基本的にラッセル・クロウにも政治サスペンス(ちょっとロマンスあり)な映画にも元来関心がない。
だから何の期待もせずにぼくは試写室の椅子に座った。

しかし断っておくが、ぼくは何の期待もせずに映画を見始めることが嫌いではない。
というよりわりと好きである。
なぜなら、だいたいの映画はおもしろいからである。
国際線のなかで手持ち無沙汰がピークに達し、くだらなそうな恋愛映画をついつい最後まで観てしまい、期せずして感動してしまう。
不意をうたれるあの感覚には、名匠が創る名画を期待に胸躍らせながら観る場合にはない「そこはかさ」がある。

ぼくらが「あの映画、つまらなかった」と言うのは、えてして期待して臨んだ場合だ。
期待してはだめだ。
過度な期待や思い込みから離脱して眺めれば、そこはかとないおかしみや感動はあちらこちらにころがっている。
そしてそれはときどきリアルなものだったりする。
これは、「人生に」という一語をアタマに付けても、通じることかもしれない。

まぁ、ぼくがなにを言いたいかというと、この『消されたヘッドライト』はたいへんおもしろかった、ということなのです。
自分の好みばかりに振り回されずに、なんとなくものごとに触れることも大事だなぁ、としみじみ思ったわけです。

そんな一日。
写真は夕方の空。

ソカバンのiTune配信曲「思い出のアルバム」はなかなか評判が良い。
ダウンロードチャートにも顔を出していた。
聴いてくれた皆さん、どうもありがとう。
聴くつもりのない皆さん、期待せずに聴いてみると「そこはかとなく」キュンとしてしまうかもですよ。
150円。
こちらより。
http://itunes.apple.com/jp/album/id319329377