日記

sokabekeiichi_diary2006-07-18

日曜日に、昔よく通った映画館・下高井戸シネマにて、ちょうど10年前のアルバム『東京』を全曲演奏した。
久々に触れた『東京』には、ちょっとくすぐったくなるような乙女チックなロマンスがギュッと詰まっていて、そのむせかえりそうな芳香にやられて夢見心地の演奏であった。
だから、演奏中のことをあんまり憶えてない。
終わってからみんなが良かったと言ってくれたのだから、悪くはなかったのだろう。
10年前の作品を咀嚼しようという試みだが、単にタイムスリップしただけのようだ。
でも、これはとっても気持ちの良い体験だった。
黒のスーツに薄いピンクのシャツを着てうたった。
そういえば『東京』の曲たちはほとんど、下高井戸シネマから歩いて15分くらいの我が心の安アパート・松原ハイム101号室で作られたのであった。

月曜日は富山の善巧寺にてライブ。
お寺でうたったのは初めて。
仏教徒ではないが、お寺ってのは厳粛さと親しみやすさを併せ持ったかなりありがたい場所なんだなと感じる。
ご加護を得たシンガーはうたいまくったのであった。
こちらは数多くのお寺ライブを経験されてきたサワサキヨシヒロ!さんともセッション。
ふたりであぐらをかいて「七月の宇宙遊泳」を20分くらい演奏した。
サワサキさんはシンセをウニョウニョいわせ続け、ぼくはうたい続け、それがエコーになってお寺にこだまする。
終演後、打ち上げ。また、富山の美味い魚にありつく。
この「しろえび」ってのが、本当においしい!
つるっととろっと甘〜いのである。ほかに例えようがないのである。
その後、若いお坊さんたちといろんな話ができた。
勢い余って深酒。ハブ酒をしこたま飲む。
瓶のなかでとぐろを巻くハブ。かっと目を見開き、口を大きく開け毒牙をぎらつかせている。
曰く「お前らなんてことするねん」と。