今、ユニクロのジャージを履いて、この文章を書いています。
あなたが元気だと、嬉しいです。

こんど『おはよう』というレコードを出します。
あなたに聴いてほしいレコードです。

もう、ジャケットのないテスト盤は出来上がっていて、
それはぼくの部屋、そう、ぼくが今いる場所のターンテーブルの上で何度も廻っています。

自分で自分のレコードを何度も聴くのは、可笑しいですが、
でも実際、ぼくの今のいちばんのお気に入りなのです。

このレコードは「女たち」という曲で始まります。
何人かの女性が登場する、ちょっと長い曲です。
彼女たちは、人生に失望していたり、興奮のただ中にいたり、夢をみていたり、夢をみていなかったり様々ですが、とても輝いています。
ぼくはこの世でいちばん好きな「女性」ってものについて、こんな曲を書いて歌ってみたいって、ずっと思っていたのでした。
だからこの曲からまず、あなたに聴いてほしい。
ひょっとしたら、あなたのこともこのなかで歌われているかもしれません。

部屋の外を、自動車が忙しげに往来する音が聴こえます。
朝のあわただしさというものは、離れた場所から見ると、システマティックに均整がとれていて、美しいものですね。

そうそう、このレコードの2曲目には「our house」という曲が入っています。
あなたは憶えているでしょうか、ぼくが大好きだったCSNの「ぼくたちの家」の現代版のような曲です。
愛する女性と一軒の小さな家で暮らす夢について歌っています。
ぼくたちは子どものころから、いつかはおとなになり、家(マンションやアパートでもいいですが)を持って、そこでだれかと暮らすんだ、という漠然としたビジョンを抱いているでしょう?
生活の大きな部分を占める「暮らす」という幻想を、満月の夜に歌にしてみました。
ちょっとサイケデリックすぎたかもしれませんね。
この曲を聴くと、あなたが今どんなふうに暮らしているのか、知りたくなります。
だれと、どこで、どんなふうに・・・。

さてさて、これ以上書くとぼくは感傷的になってしまいそうなので、このへんで筆を置こうと思います。
ほかの曲については、こんどまた、書いて送ります。

これから、外の朝のものおとをBGMに熱いコーヒーを飲みます。
インスタントコーヒーがぼくの大のお気に入りです。


では、また。