今日の日に

今日はハルコの入学式。
夫婦緊張した面持ちで小学校へと向かう。

小学校を卒業してから、ふたたび登校する日が来るとは思ってもいなかったが、今日がその日。
空は曇り空。

幼稚園からの友だちと挨拶しつつ、入学式。
体育館で校長先生の話を聞くときの気分は、30年前とあまり変わらなかった。


ちいさな自分の娘が、社会に出て行くというのは、やっぱり不安である。
そりゃぁ、いろいろあるからね。
生きてると、たいへんなことがいっぱいある。
というか、ほとんどがたいへんなことだ。
できることなら、ずっと守ってやりたいと、心のどこかでは思っている。

それに、学校が荒れているとも言われている。
ぼくもそれに異を唱えるところではない。
でも、学校は社会の縮図でもある。
社会も負けないくらい荒れているのだろう。
世界はりっぱに荒れほうだいなのだ。


だけど、ぼくたちは人を愛してるから、世界に自分の子供たちを放り込む。
なかば、強引に。
曇り空の下の、今日みたいに。



子供たちは、うきうきしている。
これ以上ない、というくらいに。
だからぼくは、本当は安心しているのだ。

おめでとう!