おかえり
晴茂くんが戻って来ることになって、ほんとうに嬉しい。
こないだのHMVのライブですごく感じた。
ぼくは晴茂くんのドラムが大好きだ。
ヘタだろうが、なんだろうが、関係ない。
彼が叩けばバンドはドライブする。
ただそれだけだ。
だが一時は、田中とオレとふたりのアーティスト写真とか撮った方がいいんじゃないか?などと弱気になったのも事実。
ヴィンテージ物を愛好する人ならすぐわかると思うが、ギターにしろ古着にしろ、すべてのパーツが当時のまま揃っていることはなによりも価値が高い。
「オリジナル」というやつだ。
ちょっとしたパーツが取り替わっているだけで、ぐんと価値が下がってしまう。
ただ往々にしてそれは本質的な価値ではない。
パーツが新しいものに替わっている方が、実際の機能は良い場合だって多々ある。
しかし「オリジナル」には機能性を飛び越えた「なにか」がある。
人はそれを、風合いがある、とか、年季が入っている、と表現する。
いいねえ、とか、しぶいねえ、などと言う。
長い音楽生活の中でそんなものたちを守っていくことは、実は少し難しいことだと思う。
いちど離れ、ふたたび巡り会ったバンドのなかで、ぼくは変わらないものを大切にしていきたい。
変わることは実は簡単なことだったりもする。
筆が抽象的に滑りすぎるので、このへんで。
なにが言いたいかというと、またこの三人でバンドをやれることが、すっごく嬉しい、ってこと。