日記

台風が近づいてる。
こんな日には何かを期待してしまう。
そんな気持ちを歌ったのが"STORMY"という曲だ。
ひとりベッド・ルームでこの嵐が街をめちゃめちゃにしてしまうことを夢想する少年。
彼はなにかとんでもないものがやってきて、一夜にしてすべてを変えてしまうのを待ってる。
台風クラブのあの狂躁のように、心のなかにビートが鳴り響く。
子どものころは台風が来るとワクワクしてしょうがなかった。
これは学校が休校になることとも関係があるけど。
どよんとした開けっぴろげの空気が充満するなか、瓦が空を飛び看板が倒れ公園の老木はまっぷたつ。
あの娘のハートも完全に混乱をきたす。
オズの魔法使いではその嵐は別世界の入り口を作り出し、大滝詠一はこう歌う。
みんなみんな吹き飛ばせーーーーー!!

台風が刻々と近づくなか、J-WAVEに生出演するために深夜の六本木ヒルズを訪れる。
この近代東京の文化的繁栄に形を与えたかのような建造物は、ちょっとやそっとの嵐じゃ吹き飛ばされないだろう。
というか、どんなでっかい台風が来ても「ぜったいに」吹き飛ばされないだろう。
つまんないの。