日記

やってしまった・・・。大遅刻。
本日朝8時半の飛行機で富山へキャンペーンに行くはずが、起きたのが10時半。話にならん。
生放送1本とばしつつ、ようやく夕方に富山にたどり着く。台風上陸直前の大雨のなか。
ぼくはとにかくひら謝り。これじゃプロとしてぜんぜんダメだ、と心底思う。
でもみなさん、とりあえずは笑って許してくれた。なんて優しいんだ、富山。
FOBの今川さん、FM富山のみなさん、タウン情報誌「とやま」の腰本さん、そして虎平太さん、ほんとうに申し訳ありません!&ありがとうございます!!
思い起こせば10年前。サニーデイ・サービスとしてデビューしたばっかりのぼくは、スペースシャワーTVの生放送をすっとばした。
そのときはけっこう怒られた。だから、こんなことはもう経験するまいと、基本的に時間にルーズなぼくはなんとか頑張っていたのだが。十年目の大失態。
こんなにゆるいんじゃ、そのうち大惨事を招くんじゃないかと不安になる。
実際、20代の前半頃、1時間以上遅刻していったデートの待ち合わせ場所で彼女から「もう別れましょ」と言われたことがある。で、ホントに別れたのだ。
そのときのことは、いまだによく考える。場所は渋谷PARCOパート2、彼女は暗い表情だった。あのとき彼女は、ずっと別れたいと思ってたのを遅刻のせいにして切り出したのか、それとも本当に遅刻に腹を立てて別れようと思ったのか。そこがわからない。ぼくが何を言っても取りあってくれなくて、地の底まで落ち込んだぼくは、渋谷からそのとき住んでた池袋の方までひとり歩いて帰った。果たして真相は?神(と彼女)のみぞ知る、である。
しかし、こんなことをちょくちょく思い返してるオレもかなり情けないな。あぁ、あの娘は幸せになっただろうか。

夜、TV番組でお世話になった虎平太さん、そしてFOBの今川さんと一緒に鮨を食べる。虎平太さんは長く勤めたFM富山を辞めて、ひとりっきりでTVの音楽番組を作っている方だ。なんにもないがらんとしただだっぴろい倉庫(ここが彼のスタジオ)に自分で2台のちいさなカメラを設置しマイクとライトを立て、そして自分でミュージシャンにインタビューする。そのインタビューが実にざっくりとしていて面白い。これがほとんどそのままオンエアされるのだろう。このうえなくチープでシンプルだ。しかしそこに彼の情熱がある以上、それはハリウッドのセットにも負けることはない。ぼくはすぐさま映画監督エド・ウッドのことを思い出す。おそらく、このままやり続けたものの勝ちである。

台風直撃の暴風雨のなか三人で食べたお鮨はとてもおいしかった。