日記

札幌での素晴らしいギグから一夜明けて、今日はお昼ご飯にジンギスカンを食べに行く。
食べ放題のセットが2,100円。どんどん運ばれて来るラム肉。
しかし、食べてるうちに肉の匂いが気になってくる。
それはぼくがよく知ってる匂いだ。
思い出してみると、最近この匂いを嗅いだのは、ハルコを連れて行った大分県の山の上にある動物園でだった。
羊たちの沈黙
それと、以前テレビで見たあるシーンが頭をよぎる。
山あいで半自給自足の生活を送る逞しくも素敵な一家。
娘さんがもの心つくころ、お父さんは彼女に大事に育ててきたニワトリを家族で食べるために殺してさばくことを義務付ける。
かわいそうだと泣く娘さん。だけどお父さんが娘に教えたいのは、この自然の摂理、その厳しさである。
そんなことを思い出しつつも、目の前ではじゅうじゅうとラム肉が焼かれつづける。
現代社会では、ぼくらが口にしている肉が、豚や鶏や牛を殺してそこから切り取られたものだということが想像しづらいシステムになっている。
だけどそれは紛れもない事実なわけで。
これが生きるということなのか??そうじゃないと考える人たちが菜食の生き方を取るのだろう。
果たして自分はどっちだ??焼き肉は好きだが。
この行為に感謝が加わることがもっとも重要なことだと感じつつ、ぼくはジンギスカンを食べる。
なんとも複雑な食後である。