日記

夕べはVEGAS。最後の2回のうちの1回。そう、VEGASは来月で終わってしまう。
振り返るのは本当に終わってからにしたいからちゃんと数えてはいないが、ぼくが入ってDJが3人になって4年くらい続いたのだと思う。
そのあいだにぼくは女の子の父になったり、レコード会社を作ったりした。
杉浦くんもキンちゃんも、いろんな日々を経ただろう。
最後の1年くらいは、ぼくは自分の世界に没入してチームワークが悪くなっていた。
そんなこともVEGASが終わる原因のひとつだ。
なんとなくさみしい。なんとなくかなしい。
まぁ、そういうことは終わってから機会を見て言おう。
しかし、だれが何と言おうとVEGASはぼくの学校みたいなものだから、最後は有終の美を飾るのだ。
33歳になってまた卒業のようなものが訪れる。

夕べは杉浦くんといろいろ気持ちを伝えあった。
杉浦くんとは10年間(文字どおり)つかず離れず、近くでお互いを見てきた。
たまに一緒にスタジオに入ったり、そしてたまにちゃんと言いたいことを言い合う。そんなふうにして、前進してきた。はっきりとした友人でありライバルでもある。
とにかく、ぼくのことをいちばん良く知っているミュージシャンが杉浦くんだ。

夕べ杉浦くんは、この日記のことをほめてくれた。
この日記を昔のまでぜんぶ読み返して、『昨日・今日・明日』も読みなおして、感動したのだと言う。
ぼくはすごく嬉しかった。
杉浦くんはこの日記をまとめて本にしてくれと言った。その際は『昨日・今日・明日』の続編として同じ体裁で出してほしい、とも。
だからぼくはきっとそうすると思う。
そういう関係なのだ。

昨日はずっとVEGASでかけてきた好きな曲をたくさんかけた。
でも、かけてもかけても終わらない。
杉浦くんがプリファブ・スプラウトの”IF YOU DON'T LOVE ME"という曲をかけた。
めちゃくちゃいい曲で、ブースで泣きそうになってしまい、下を向いていた。

終わったのは朝の8時。とんでもなく寒い東京の朝だった。