日記

sokabekeiichi_diary2005-12-03

今日は川崎のレコードプレス工場(東洋化成さん)へ、アナログのカッティングの立ち会いに行ってきた。
この作業がアナログ盤の制作のキモである。
今回は『LIVE』のためのカッティングである。技師の手塚さんはとても丁寧に作業してくださった。

『LIVE』をわざわざアナログ盤で出すのは、ある理由がある。
昔はアナログ盤しかない世界だから、普通のアルバムもライブ盤もなんでもレコードで聴いた。
普通のアルバムはある程度A面・B面の流れを考えられて作られているが、ライブはそんなことはない。
A面に入りきるだけの曲が終わったら無惨にもフェイドアウトしてしまうのだ。いくら熱狂のライブの最中であっても、A面が終われば、生活音がいつ耳に飛び込んで来るとも知れないわけだ。
だからいつも、できるだけ急いでレコードをひっくり返してB面に針を落としたのだった。

今はボブ・マーリーのライブ盤も、MC5のライブ盤も、ダニー・ハサウェイのライブ盤もCDで続けて聴けるようになった。

でもなんか違う、とぼくは感じている。
どっちがいいかは知らないが、あのアナログ盤を聴いてたときのような希求する感じがないのである。
まあ、ぼくがそれらのアルバムにアナログ盤で親しみすぎたということかもね。
とにかく、そんな気持ちを思い出しつつ、今日はカッティング作業を見守っていた。
ノスタルジックな煙を吐く、川崎の街であった。