夜の嗜好品

□最近読んでいる本
メル・シェリル著『パラダイス・ガラージの時代 上・下』

こないだフジテレビ「めざにゅー」の取材を受けた。
ミュージシャンが自分のルーツを語るというコーナーだったので、ラリー・レヴァンへの想いを話した。
ジミヘンがエレキギターを使ってやったことを、ラリーはレコードを使ってやったんだと思う。
彼が音楽を通して人間の感情のすべてを表現しようとした意思にいつも感動して、影響されてる。
そしてそこにはいつも愛とダンス、最高の快楽がある。
テクニックや理論よりメッセージや直感を信じた、やんちゃな子どものように可愛いラリー・レヴァンは、ぼくの心の師だ。


○最近好きなレコード
ローリング・ストーンズ『STICKY FINGERS』

中学生のころに死ぬほど聴き込んだLPだけど、今でも夜中にひとりで聴いて震えてしまうのだから、ロックの名盤というやつは恐ろしい。
「ブラウン・シュガー」の、この気持ちよさはなんだろう。このカッコ良さはなんだろう。
それが分からずに35歳になってしまった。


◇最近観た映画
クエンティン・タランティーノ監督『キルビル1・2』

でかい画面の液晶テレビを買ったから、DVDで『キルビル』を観た。
最高におもしろい。
全く問題ない。
特に、公開当時賛否いろいろあった『2』の方も、問答無用に痛快。
この人ほど映画への愛を感じる映画監督ってやはり少ないなあ。
最近は自己表現や意味や文学性を映画に求めてるような監督が多すぎるのか。
タランティーノは、ひたすら自分が観たい映画だけを命をかけて撮ってるようで、かっこいい。
これはエンケンさんもよく言うけど、ものづくりの絶対的に正しい尺度だよなぁ。