サティが流れる結婚式

昨日はCITY COUNTRY CITYの店長タツロウくんと、下北沢の古着屋さんオーラの店長エミちゃんの結婚式。
宗教的しばりのない簡素な結婚式場、サティの「ジムノペディ」を奏でるオルガンの音とともに入場したふたりは、透き通るようにまぶしかった。
そのふたりを見た瞬間、もうウルウルきてしまう。
だめだ、こういう幸せの形を目にするのに弱いオレ。
自分が失った何かの存在感に圧倒され、感動してしまう。
結婚式が終わり、涼しい初夏の風が吹く中庭にみんな集まる。
ぼくはふたりのために「東京」を歌った。
最近は結婚式で歌ってくれと言われることが多いのだけど、ぼくの曲は別れや移ろいがどこかにあるのがほとんどで、なかなか選曲が難かしい。
こないだもある友人の結婚パーティで「コーヒーと恋愛」を歌ったが、サビの歌詞が「恋心もぐるぐると目まぐるしく移り変わり〜」で、歌いながらやっちまったと思った。

とにかく、「お幸せに!」とか言う前に、あたたかい幸せがそこにはあった。
ぼくはそれを持っているだろうか。
それを持ちたいとはっきりと望んでいるだろうか。

あかい唇が色褪せる前に
きみのその血潮の枯れぬ前に・・・