音と人のすきまに

貴重な意見をどうもありがとうございます。
賛否含めて、なぜか、みなさんの愛を感じています。


「おはよう」の音質がもう少し良いと嬉しかった、という旨書き込んでくださった方がいたので、「音質」についてひとこと。

「おはよう」のレコーディングは、もっともオールドスクールな、テープに演奏を録音するという方法が採られています。おまけにテープの回転速度は遅め。よってテープ特有のサーというヒスノイズが、たっぷり含まれることとなりました。
現代のほとんどのレコーディングは、コンピュータのハードディスクに直接音を録ります。だから演奏以外の余計なものは一切、録音されません。さらにコスト的にみても、これがもっとも合理的なやり方と言えます。

だけど今回、ランデブーバンドのレコーディングで古いニーブの卓を使い、テープを回すという前時代的な録音方法を選んだのは、そこにある種の魔法のようなものを期待してのことでした。
実物を100パーセントそのまま写し取るのではない、いくつかのファクターを経ることによる情報の変化、深化を求めたのです。
おまけにモノラル。

時代の進化の方向には逆行したこの手法が、あの独特の空気感を生んだのでした。