ノー・カントリー

こんにちは。
数日間のごぶさたでした。
みなさん、素敵な連休を過ごされましたでしょうか。

ぼくはライブ三昧でしたが、楽しい日々を送りました。

大阪ではメンバー全員で映画を観た。
夕方の映画館に滑り込み、コーエン兄弟の最新作『ノー・カントリー』。
これが素晴らしく簡素かつ複雑な映画で、今までのコーエン兄弟のポップさに慣れていたぼくらは、映画を観おわったとき漠とした荒地に放り出されたような気分で、ちょっと呆然としてしまった。
映画館を出たぼくらはカフェに落ち着き、もう一度ゆっくりと今日の映画をおさらいする。
あのシーンについて。このセリフの意味について。などなど。
みんなの想像力を集めて、この謎につつまれた映画の輪郭を形作る。
そのうちに見えてくるものがある。
冷淡さの奥にひっそりと置かれた愛のようなもの。

マグノリア』や『アイズ・ワイド・シャット』なんかに通じる、強烈な求心力を持ったアメリカ映画だ。
真実を描こうとする気迫が、物語りを越えてしまってる。

こういう映画は何度も観るうちに、ハートに馴染んでくる。そしてそのころには、人生の大事な一本になってたりする。

もう一度みんなで観に行きたい映画だ。