ぼくの好きなおじさん

ハワイにて休暇中、清志郎さんの訃報を聞く。
素晴らしいロックンローラーが亡くなったさみしさの反面、
ぼくは清志郎さん、すごいな!って思う。
ほとんど亡くなる直前までロックしてたのだから。

清志郎さんはいつかのインタビューで「交通事故で死ぬくらいならオーヴァードーズで死にたい」って言ってた。
これはつまり、どんな人にも平等に訪れる不可避な現象「死」の局面においても、自分の意志を貫き通したいという意思だ。
しかしそれほど人智がおよばない領域もないだろう。
ほとんどの人たちは死という力に絡めとられ、いやがおうなく生から遠ざけられる。

清志郎さんは最後までロックした。
お悔やみを申し上げるその前に、じゃあぼくは死ぬまでロックできるだろうか?と考えてしまう。

いまごろきっと天国でオーティスと一緒にセッションしてるはず、とかそんなことは全然言いたくない。
だって、あの世なんてあるかどうか分からないのだもの。

清志郎さんは「宝くじは買わない」と歌った。
自分の生を、だれから決められるまでもなく、自分で歩いていく。
そんなシンプルなことを、清志郎さんはずっと歌っていたと思う。


数年前、あるセッションでたまたまいっしょにステージに立ったときの清志郎さんのでっかくて太い声、そのあたたかさとほがらかさが思い出される。