夏を着飾って

香川、奄美大島と弾き語りの旅。


高松では海の前の野外ステージで、真夏の夜のねじれた熱気のなか歌った。
後半、新井仁氏が一曲参加してくれて、ふたりで「サマー・ソルジャー」を演奏した。
高松の夏の夜にぽたぽたと汗をたらしながら、その夏の歌は夜の湿度の向こうへと消えて行った。


2年ぶりの奄美大島は涼しかった。

島の風が吹き抜けるたびに、心がすうっと軽くなるようだった。

以前にもライブをやったカフェ「バロウズ」で、たっぷり歌った。
「サマー・シンフォニー」は静かな夏の荒野からやって来て、「サマー・ソルジャー」は狂おしい季節の先へと歩いて行った。


今年は暑い夏。
これらの曲はそんな日々に似合うだろう。


カフェ「バロウズ」は間もなく閉店するという。
本がたくさんある最高の店だ。
そしてその本たちはぼくの好きそうなものばかりなので、ぼくはこの店にだったら何時間でもいられると思う。

コーヒーは酸味が少ないコクのあるもので、これもぼくの好み。


次に奄美に来るときに、立ち寄る珈琲屋を失うことはさみしい。
でもこの店があったから、ぼくと奄美の出逢いもあった。
「おつかれさま」を言うにはまだ早い。
どうもありがとう。