神のみぞ知る。
昨日の原宿でのアナログフィッシュとのライブのあと、前野健太くんとてんやで天丼を食べ(てんやの天丼はうまい!)、タクシーで仕事場へ戻ったのだが(仕事をしようと思っていた)、部屋に入り数分と経たないうちに熟睡してしまった。
そして気付くと今日の午後。
計算すると14時間くらい眠っていたということになる。
トイレも行かずに。
疲れがたまっていた、というのもあるだろうが、夢を見たかったというのもある。
というのも三日前、前野くんとエンケンさんとのツーマンライブに行ったのだ。
そこでエンケンさんの純音楽に、ハリセンを食らわせられたチャンバラトリオのように目が覚めたのは言うまでもないのだが、あらためて名曲「満足できるかな」を聴いて、すごい曲だなと心底思ったのである。
この曲はエンケンさんが夢のなかで見たという愛猫の寝図美ちゃんがエンケンさんの首を切るシーンを歌ったもので、言うなればただそれだけの歌なのであるが、なんとロックなことか。
この曲が冒頭にあるからこそ、アルバム『満足できるかな』はとんでもない未知の大宇宙を描くのであって、
最近の風潮である「ロック(ポップス)はなにか大事なことを歌わなきゃいけない」というような暗黙の了解が馬鹿馬鹿しくなるような壮大な力を持つものである。
それでその日以来ぼくもなにかおもしろい夢を見て、それを歌にしてやろう、と決意したのだった。
そして、この14時間の睡眠で見た夢は、
(1)子どもに怒られる夢、(2)音楽インタビュアーに怒られる夢、
のふたつでした。
・・・よって、曲にはならなかったが、疲れはとれた。
目覚めると真っ昼間。
水を飲み、サングラスをかけて、外に出る。
晴れた空が、気持ちいい。
学生時代なら、ここから映画をハシゴしたりしたような、そんなからっぽの空模様。
携帯に電話。
娘から。
「なんかご飯買ってきて〜」
「お好み焼きとか?」とぼく。
それで、下北沢の街のお好み焼き屋へと、歩き出した。
もうこんな日に映画をハシゴする状況でもないようだ。
お好み焼き屋に入る。
豚玉を2枚と、広島焼きを1枚と・・・。
そのとき、店内の小さなスピーカーからビーチボーイズの「God Only Knows」。
きらきらとした陽光に脳が満たされる。
すーっと浄化され昇華するぼくの日曜日であった。